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「遺伝子狙う核酸医薬品 ~筋力低下する難病 治療に光~」 2017.10.29朝日新聞

こんにちは!生命工学技術科の安達です :a6:
 

みなさんは「核酸医薬」という言葉を聞いたことがありますか?

 
医薬品というと、薬局で購入するかぜ薬や病院で処方される薬を思い浮かべますよね?
また、抗ガン薬を思いつく方もいらっしゃると思います :b4:
 
薬の種類の分類は色々あります。
 
例えば化学合成で作られる医薬品や、細胞培養や遺伝子工学技術を利用して造る「バイオ医薬品」という分け方や、薬局で自分で買える「一般薬」と医師に処方される「医療用医薬品」とか・・・。
 
今日お伝えするのはまた別な分類(考え方)になります。
 
薬には病気や症状に効果のある成分が含まれています。
この成分の大きさが比較的小さい「低分子薬」というものがあります。
今、世の中に出ている薬の大半がこの「低分子薬」で化学合成で作られる場合が多い薬です。
 
また、「抗体」や「ホルモン」のようにタンパク質という比較的大きい物質を薬にする場合があります。
これは「高分子薬」とか「バイオ医薬」「抗体医薬」などと呼ばれています。
低分子薬は規格化や品質管理がしやすく、抗体医薬品は効果は高いけれども構造が複雑で扱いが簡単ではなかったりします。
 
ところが、低分子薬のように扱いやすく、抗体医薬のように高い効果が期待できる次世代の薬として注目を浴びている薬があります。
それが「核酸医薬」というものです。
核酸とは「DNA(デオキシリボ核酸)」や「RNA(リボ核酸)」のことです。
これらは我々の遺伝情報をつかさどる重要な物質です。
 
全身の筋力が低下する「脊髄性筋委縮症」は重症だと自力で座ることや呼吸さえも難しくなってしまう難病です。
原因は筋肉を動かすためのタンパク質を作る遺伝子に異常があるためと考えられています。
良い治療方法がなかったのですが、「核酸医薬」の「スピンラザ」が出て少し状況が変わってきました。
「スピンラザ」はタンパク質を作る遺伝子に作用して、より多くのタンパク質を作るよう促します。
その結果、運動機能が向上したそうです :b4:
 
他にも現在、薬の効果や安全性を確かめる治験を行っている「核酸医薬」の候補が約140種類もあるそうです!
今後、ますます期待できますね! :a7:
 
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