AIエージェントとは?官公庁の活用事例と高校生にも分かる作り方
目次
こんにちは!
みなさんは最近、「AIエージェント」という言葉を耳にしたことがありますか?
「ChatGPTなら使ったことがある」「Geminiなら知っている」という人は多いかもしれません。AIエージェントは、そうした生成AIをさらに一歩進め、与えられた目標に向かって、必要な情報を調べ、手順を考え、ツールを使いながら作業を進める仕組みです。
今回は、官公庁や金融分野で進むAI活用の事例を紹介しながら、AIエージェントの仕組みや作り方、未来のAIエンジニアに必要な学びを高校生のみなさんにも分かりやすく解説します!
この記事で分かること
- AIエージェントと一般的なチャットAIの違い
- 官公庁や金融分野で進むAI活用の事例
- AIエージェントでよく使われるRAGの仕組み
- 自分専用AIエージェントを考える手順
- AIエンジニアを目指すために必要な学び
官公庁や金融分野でもAIエージェントが注目されています
AIエージェントは、IT企業だけの技術ではありません。行政や金融など、高い正確性と専門性が求められる分野でも、活用に向けた検討や実証が進んでいます。
金融庁の「AI官民フォーラム」では、AIエージェントを、特定の目標に向けて計画を立て、状況に応じて調整しながら行動するAIとして紹介しています。
また、金融分野で活用するために、データの品質やアクセス権限、個人情報、AIの誤りへの対策、人による最終確認なども議論されています。
デジタル庁では、行政実務向けの生成AI利用環境「源内」を開発し、国会答弁の検索や法制度の調査を支援するAIアプリなどを提供しています。
さらに大阪府でも、自動車税の書類審査、学校の事務、外国人従業員への病院案内などを支援するAIエージェントの実証が行われています。
こうした動きから分かるのは、これからのAIには、単に質問へ答えるだけでなく、それぞれの仕事や目的に合った情報を使い、作業を支える力が求められているということです。
そもそも「AIエージェント」とは?
一般的なチャットAIとAIエージェントの違いを、分かりやすく整理してみましょう。
| 比較する点 | 一般的なチャットAI | AIエージェント |
|---|---|---|
| 主な役割 | 質問や指示に対して文章などを返す | 目標の達成に向けて作業を進める |
| 動き方 | 一つの入力に対して一つの回答を返すことが中心 | 作業を分け、情報を調べ、結果を確認しながら次の行動を選ぶ |
| 使うもの | 主に会話内容とAIが持つ知識 | 資料、データベース、検索、カレンダーなどの外部ツールも利用する |
| 人の役割 | 回答内容を確認する | 目的・権限・ルールを決め、重要な結果を確認する |
たとえるなら、一般的なチャットAIが「質問に答えてくれる物知りな相談相手」だとすれば、AIエージェントは「目標を共有し、必要な作業を一緒に進める相棒」です。
ただし、両者の境界は完全に分かれているわけではありません。同じ大規模言語モデル(LLM)が中心に使われることも多く、利用できるデータやツール、設定された行動ルールによって役割が変わります。
また、AIエージェントも間違えることがあります。何を任せ、どこから人が確認するのかを設計することがとても大切です。
AIエージェントを支える「RAG」とは?
AIエージェントを作るときによく使われる技術の一つが、RAG(検索拡張生成)です。
RAGは、AIに資料を丸ごと再学習させる仕組みではありません。質問を受けたときに、登録された資料やデータから関係する情報を検索し、その内容を参考にして回答を作る仕組みです。
たとえば、学校のルールや自分でまとめたノートを参照できる学習支援AIなら、一般的な知識だけで答えるよりも、自分の目的に合った回答を作りやすくなります。
一方で、元の資料が古かったり、間違っていたりすれば、回答の質も下がります。AIの性能だけでなく、参照するデータの正しさや新しさも重要なのです。
高校生でも考えられる「自分専用AIエージェント」
「そんな仕組みを自分でも作れるの?」と思った人もいるかもしれません。
最初から大規模なシステムを作る必要はありません。生成AIのツールやノーコードサービス、Pythonなどを使い、身近な困りごとを解決する小さな試作から始められます。
たとえば、自分専用の「定期テスト攻略&学習伴走AIエージェント」はどうでしょうか。
こんな機能が考えられます
- 自分のノートや間違えた問題をもとに、復習問題を毎日3問作る
- テスト日までの残り時間から学習計画を提案する
- 苦手な単元を記録し、復習する順番を考える
- その日の学習内容を振り返り、翌日の課題を整理する
大切なのは、AIを使うこと自体ではなく、誰のどんな困りごとを、どのように解決したいのかを最初に考えることです。
AIエージェント制作の5ステップ
1.解決したい課題と目標を決める
「勉強を毎日続けたい」「部活動の練習記録を整理したい」など、使う人と解決したい悩みを具体的にします。
2.参照させる情報を準備する
自分で作成したノートや記録、利用許可のある資料などを整理します。
個人情報や公開してはいけない情報、著作権上の問題がある資料を安易にアップロードしないことも重要です。
3.役割・ルール・使うツールを設計する
「あなたは学習アドバイザーです」「分からないことは推測せず、確認を求めてください」など、役割と行動ルールを決めます。
必要に応じて検索、カレンダー、表計算などのツールも考えます。
4.小さく試作する
まずは一つの教科、一つの機能から作ります。
ノーコードツールで流れを確かめたり、PythonやAPIを使って機能を組み立てたりする方法があります。
5.テストして改良する
正しく答えられる質問だけでなく、資料に答えがない質問や、間違いやすい質問も試します。
期待通りに動かなかった原因を調べ、指示やデータ、処理の流れを改善します。
AI開発では、「一度作って完成」ではなく、試して、振り返って、より良くすることが欠かせません。
AIエージェントを作るには、どんな勉強が必要?
AIエージェントを自由に設計・開発するためには、次のような知識や力が役立ちます。
- プログラミング:Pythonなどを使い、処理の流れや機能を作る力
- 生成AI・LLMの基礎:AIが文章を作る仕組みと限界を理解する力
- データ活用・RAG:必要な情報を検索し、回答に生かす仕組みを作る力
- API・ツール連携:検索やカレンダーなど、外部の機能とAIをつなぐ力
- テストと評価:期待した動作になっているかを確かめ、改善する力
- セキュリティと情報倫理:個人情報や著作権、安全性に配慮する力
- 課題発見力・伝える力:誰の何を解決するのかを考え、分かりやすく説明する力
つまり、AIエンジニアに必要なのは、プログラムを書く力だけではありません。人の困りごとを見つけ、安全で役立つ仕組みに変える力も大切です。
大阪ハイテクの人工知能学科で、AI開発の土台を身につけよう!
「AIには興味があるけれど、プログラミングや数学は難しそう」と感じる人もいるかもしれません。
大阪ハイテクノロジー専門学校の人工知能学科では、1年次にAI数学、コンピュータの基礎、プログラミング基礎、データサイエンスなどを学びます。
2・3年次には、機械学習、ディープラーニング、AI総合演習、課題研究・卒業研究などへ段階的に進みます。
授業は20名以下の少人数制で、半分以上が実習です。知識を覚えるだけでなく、実際に手を動かし、自分のアイデアを形にしながら学べる環境を整えています。
こうしたプログラミング、AI、データ活用、課題解決の学びは、これからAIエージェントを開発するうえでも大切な土台になります。
まずはオープンキャンパスでAIの面白さを体験しよう!
AIエージェントは、仕事や学びを支える新しい相棒として、さまざまな分野で活用が広がり始めています。
そして、未来のAIを作る出発点は、「こんな困りごとを解決したい」「こんな仕組みがあったら面白そう」という、みなさんのアイデアです。
「AIの勉強をしてみたい!」
「自分専用のAIエージェントを作ってみたい!」
そんな気持ちが少しでも芽生えたら、ぜひ大阪ハイテクのオープンキャンパス・体験授業へ遊びに来てください。
実際にAIやプログラミングに触れながら、未来の学びを一緒に体験してみましょう。みなさんとお会いできることを楽しみにしています!
よくある質問
AIエージェントは、いつも正しい答えを出しますか?
いいえ。参照する情報や指示の内容によっては、誤った回答や不適切な行動をする可能性があります。重要な判断は人が行い、結果を確認できる仕組みにすることが必要です。
プログラミング未経験でも作れますか?
ノーコードツールを使えば、簡単な試作から始めることはできます。
ただし、自分で機能を増やしたり、安全で安定したシステムへ発展させたりするには、プログラミングやデータ、AIの基礎を学ぶことが役立ちます。
ChatGPTとAIエージェントは別のものですか?
完全に別物とは限りません。
AIエージェントの中核に、ChatGPTなどで使われる大規模言語モデルが利用されることがあります。目標に合わせて計画し、外部データやツールを使って複数の作業を進める点が、AIエージェントの大きな特徴です。
