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豚のレバーを加熱して食べるための3つの方法

みなさん、こんにちは。

バイオ・再生医療学科の教員です😊

 

今回は、秋から始まるアニメ豚のレバーは加熱しろで、物語のキッカケとなっている「生のブタレバー」について、少しお話をしようと思います🐖

レバーとは肝臓(liver)のことです。

肝臓は最大の臓器とも言われており、それゆえに役割も多岐にわたります。

 

生のレバーで問題になるのは、食中毒の病原体となる「カンピロバクター」や「E型肝炎ウイルス」などの微生物が存在している可能性があるからです。

さらにブタには、みなさんも聞いたことがある「サナダムシ」も存在しています。

しっかりと処理をしないと、そのような危険な病原体を体に取り込んでしまう可能性があるわけです😱

また、牛や鳥のお肉にも「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌」などが存在していることがありますので、基本的に生で食べるのは危険と言われています。

ちなみに、年間の豚レバーによる食中毒患者数は1,000件程度です。

では、どうすればいいのか。

大きく3つの対処法があります!

①十分に加熱して食べる(個人で対処)

中心の色が変わるくらいまで十分に火を通します。

厚生労働省からは「中心部に対し75℃で1分ほどの加熱」という基準が出されています。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/insyokuten.pdf

腸管出血性大腸菌などでは、数匹程度の摂取であっても食中毒の可能性があるようです。

(ちなみにバイオの実験では、121℃・2気圧・20分による「滅菌」という作業を行います)

 

②レバーを扱うときは専用のトングで。他のお肉とは調理器具を別にしましょう。

生のレバーを扱うと、微生物がその調理器具についてしまいます。

同じトングで触ってしまうと、せっかく焼いたお肉にまた微生物が付着します。

バイオの実験でも、微生物混入の可能性を常に意識して行う必要があります!

 

③塩素系消毒薬、放射線、気圧による処理(研究レベル)

放射線の照射は「ジャガイモの発芽を防ぐ」ためにのみ許可されています。

また塩素系消毒では発がん性があると言われているトリハロメタンが生成されるので、現実的ではありません。

 

以上の理由から、①と②を守ったうえで焼き肉店などで提供されているようですね。

 

バイオ・再生医療学科では、微生物に関わる授業を実施しています。

微生物の滅菌や殺菌方法について

(オートクレーブ、乾熱滅菌、低温保持殺菌、高温短時間殺菌など)

遺伝子組み換え食品や放射線処理について

(日本ではジャガイモのみ許可、世界ではそのほかの一部食材に対しても行われる)

 

こういった勉強に興味がある方は、ぜひ一度オープンキャンパスにお越しくださいね。

お待ちしております。

バイオ・再生医療学科スペシャルイベント

 

【参考資料】

・食中毒について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html

・E型肝炎ウイルスについて

https://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/08/h0819-2a.html

・カンピロバクター食中毒について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000126281.html

 

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