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専門学校の授業ってなにしてるの?チーム医療論をのぞいてみた

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医療チームと患者さんとの関係

臨床工学技士科夜間部3年生は、血液浄化領域で有名な大野記念病院の腎臓病センター副部長:疋田英嗣先生をお迎えして、新しいカリキュラムのチーム医療論の授業において『血液浄化領域におけるチーム医療』をテーマに、貴重な講義を受けることができました。血液浄化療法は、腎不全やその他の疾患において患者さんの命を支える重要な治療法ですが、その成功には、さまざまな専門職が連携して働くチーム医療が欠かせません。

チーム医療とは?

講義の中で、「チームって何?」という問いが投げかけられました。皆の答えは、「目標達成に向けて進む仲間」。このシンプルな言葉が、チーム医療の本質をよく表しています。患者さんの治療を目指し、各専門職がそれぞれの役割を果たすことで、最良の治療結果を導くことができます。

チーム医療ではない医療は存在する?

さらに、「チーム医療があるなら、チーム医療でない治療って何?」という疑問が浮かび上がります。学生に聞いてみると回答は、以下のように多様でした。

学生回答①:「医療機器の管理」

解説:医療機器の管理は、ただの機器の点検やメンテナンスだけでなく、患者さんの安全を守るために行う重要な作業です。チーム医療の一環であり、患者さんを支える縁の下の力持ちとして不可欠な役割を果たしています。たとえ直接治療に携わるわけではなくても、医療機器の安定稼働を確保することが、患者さんの命に直結しているという点でチーム医療の一部といえるでしょう。

学生回答②:「お医者さんが一人で行う治療や診察」

解説:医師が一人で治療や診察を行う場合でも、実際には医師を支える看護師、臨床工学技士、薬剤師、栄養士などがチームとして患者の治療をサポートしています。患者さんに必要な治療や検査、薬の管理、リハビリなど、あらゆる面で支援が行われているため、どんな治療も少なくとも二人以上の専門職が関わり、実質的にはチーム医療であると言えます。さらに重要なのは、患者さん自身もチームの一員であるという点です。患者さんは治療において自分の状態を伝え、協力することが求められます。患者さんが積極的に治療に参加することで、治療効果が高まることは言うまでもありません。

チーム医療でない治療って何?

では、チーム医療でない治療はどのようなものがあるのでしょうか?「転倒での擦り傷を自分で唾をつけて治す」という例が挙げられました。これは確かに一人でできる処置で、誰かに頼らず自分だけで治療を行うことができます。このように、自己完結型の治療は基本的に「チーム医療」でなくても成り立つ場合があります。しかし、これはあくまで軽度なケースであり、実際の医療現場ではほとんどの場合、チームとして協力する必要があります。

チーム医療には「裏方」の存在も重要

さらに、講義中に出た学生の興味深い意見として、器材を届けてくれる業者さん送迎をしてくれる運転手さんもチームの一員であるという点が挙げられました。医療機器が適時に届けられなければ、治療は進みません。また、患者さんの送迎を担当する運転手さんが安全かつ迅速に患者を病院に運ぶことで、治療がスムーズに行われるのです。これらの「裏方」の存在も、血液浄化療法が円滑に進行するためには欠かせない重要な部分です。

これらの視点は、普段意識しないことが多いかもしれませんが、実際にはすべての人が患者さんの治療において大きな役割を果たしていることを再認識させてくれました。医療チームの成功は、すべてのメンバーが協力し合い、連携を取ることによって初めて実現します。

血液浄化領域のチーム医療

特に血液浄化領域においては、臨床工学技士が中心となり、人工透析や血液透析装置の管理を行い、看護師や医師と連携して治療にあたります。この治療法は、機器の操作だけでなく、患者さんの状態に応じた細かな調整が必要です。技士が機器を設定し、看護師が患者さんのケアを行い、医師が治療方針を決定することで、最良の結果が得られるのです。

講義での一番の学びは、チーム医療におけるそれぞれの役割の重要性を再確認できたことです。患者さんも含めたすべてのメンバーが自分の役割を全うし、連携しながら進むことで、患者さんにとって最も適切な治療を提供できるという点に深い感銘を受けました。

まとめ

チーム医療は、医療の現場で患者さんの安全と治療の質を高めるために欠かせない要素です。それぞれの専門職が協力し合い、情報を共有し、最適な治療を目指す姿勢が、患者さんの命を守る大きな力となります。これからも、この重要性を意識して学びを深めていきたいと思います!

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