「アスレティックリハビリテーション」とは・・・?
「リハビリ」と聞くと理学療法士や作業療法士をイメージする人が多いと思いますが、
アスレティックトレーナーがおこなう「アスレティックリハビリテーション」
というのは聞いたことがありますか?
では、それぞれを解説していきます!
アスレティックトレーナー(AT)とは?
アスレティックトレーナーの役割の1つに「アスレティックリハビリテーション」があります。
アスレティックリハビリテーション(以下アスリハ)とは、ケガをしたスポーツ選手の「競技復帰」を目標にしています。
「アスリハ」のアプローチには、様々な方法があり、何が選手にとって最善で効率が良いのかを考えながら、アスリハのプログラムを作成していきます。
「競技復帰」ですので、ただ単に「歩く」「走る」「投げる」というものだけではなく
「速く走る」「速く投げる」等を安全に行えるよう選手をサポートします。
例えば
選手が膝をケガしたとします。
ただ単に、膝を安静のために固定して、痛みが取れたら競技に復帰するというだけでは、再発の可能性が高くなってしまいます。
ケガをするには、その「原因」があるのです!
アスリハでは、ケガが起こった原因を把握し、なぜこのケガが起きてしまったのかを明確にします。
原因には「ケガをしやすいフォーム」「力を入れるポイントや体重を乗せるポイントを意識できていない」「筋力不足」「筋力のバランスが悪い」など様々です。
ではまず「ケガをしやすいフォーム」になっているとします。
次に「ケガをしにくいフォーム」を意識してもらいます。
それでもフォームを維持できないのであれば、筋力不足が考えられます。
膝でいうと「膝が内側に向いてしまっているので、真っすぐ向けるように、外側に向ける筋力を付けていく」
というような流れになります。
このように、何が原因でそのケガが起きてしまったのか明確にし「アスリハ」を行い「ケガを再発させない」ことを意識しながら「選手をサポート」します。
さらに「筋力のバランスを整える」ことで、良い動きができるようになり、競技能力も向上していきます。
アスリハの方法に正解は1つではありません。
様々なアプローチ法がある中で、選手にとって最善の方法を考え、実施するのには「やりがい」を感じていただけると思います。
その他にアスレティックトレーナー(AT)の役割には
・テーピングなどを行う「スポーツ外傷・障害の予防」
・心肺蘇生や搬送などを行う「スポーツ現場における救急処置」
・選手をより良い状態にもっていく「コンディショニング」
・正確に判断するための「測定と評価」
・栄養学やチーム運営を含む「健康管理と組織運営」
・チーム、スタッフ、選手に対して行う「教育的指導」
などがあります。
理学療法士(PT)とは?
事故や病気などで「身体に障がいや不自由さを抱える人」や「高齢で身体の機能がおとろえた人」などに、医師の指示のもと、その人に合ったリハビリ計画を考え、運動能力の回復を助けるお仕事です。
「起き上がる」「立ち上がる」「歩く」など
日常生活を行う上で「基本となる動作の改善」を目指します。
作業療法士(OT)とは?
食事や入浴などの日常生活の動作やレクリエーションなどの作業を通じて、身体の障がいや心の障がいを持つ人のリハビリを行います。
作業を通して「食事」や「入浴」など、日常生活の中の応用的な動作のリハビリを行います。
さらに「精神的な障がいを持つ患者さん」の自立や社会復帰を支援するのも1つの特徴です。
いかがでしたか?
「スポーツ選手に多く関わりたい」と考えている人は、アスレティックトレーナー(AT)を目指してみるのも
いいかもしれませんね!
柔道整復師学科・柔道整復スポーツ学科
川村智広