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応急手当の方法を学ぼう!!

みなさんこんにちは!

アスリートが捻挫や打撲、肉離れなど、比較的軽いケガをした時に行う応急手当は、昔から「RICE処置」と呼ばれてきました。

Rest ②Ice ③Compression ④Elevation 4つの言葉の頭文字を並べたこの名前ですが、改めてその処置について見てみましょう。

Rest」は安静を意味します。安静と聞くとじっと何もしない印象かも知れません。もちろんケガによっては固定が必要なこともありますので、副木をあてるなど保護しながら完全に安静状態を保つ(Protect)こともあります。しかし、悪化しないよう配慮しながら、治る過程を促進するために軽く動かす方が有効なことも多いのです。例えば足首を捻挫したときに、氷水を入れたバケツに足を入れて冷やしながら、痛みを感じない程度に少しずつ関節を動かすといったことです。その方が、ケガに伴う関節可動域制限や筋力低下を抑えることができるのです。もちろん痛めた場所にケガの発生の原因となったストレスをかけるのは控えたいので、足先を伸ばしていく方向ではなく手前に引く運動にするなど配慮し、動かす範囲は痛みを感じない程度に調整する必要があります。

Ice」は冷却、「Compression」は圧迫、そして「Elevation」は挙上を意味しますが、これらはケガをした場所の炎症症状の緩和や内出血などを抑制する目的があります。炎症は身体が損傷した部分を治癒させていく最初の過程で必要な反応ですが、範囲が広がりすぎたり期間が長引いたりするので、コントロールする必要があるのです。

炎症では、ケガをした部分から放出される化学物質による「疼痛」や、血管の拡張による「発赤」や「腫脹」、局所的な「発熱」、そしてその結果その部位の働きが低下する「機能障害」の5つの主症状が起こります。これが広がりすぎると、健康な組織も炎症状態になり、修復に時間がかかってしまうことになります。冷却では神経の興奮を抑え、血管拡張を軽減する効果が見込めます。「疼痛」を抑え、「発赤」や「発熱」また「腫脹」を起こしすぎないように制御するのです。筋肉の過緊張を抑える効果も期待できます。また圧迫と挙上も腫脹を広げすぎないための処置です。

 

では、具体的な方法を見てみましょう。

用意する道具はビニール袋や氷のう、そしてバンテージ(伸縮包帯)や梱包用ラップなどを用意します。梱包用ラップはホームセンターでお手頃価格で手に入ります。まずは氷をつめたアイスバッグを作りましょう。空気を抜くのがポイントです。

動画1「アイスバッグを作ろう」

https://youtu.be/PVjl-6aPxOA

 

実際に巻く前に、バンテージの巻き方の基本である麦穂帯を練習しておきましょう。上がって下りてを繰り返し、クロスする部位を作ることで、包帯がずれにくくなります。

動画2「麦穂帯を練習しよう」

https://youtu.be/WG46Xtzyhww

 

では実際にビニール袋や氷のうで作ったアイスバッグをバンテージを使って足首に巻いてみましょう。まずアンカーを作っておくことがコツです。基本的に体の末端から中央に向かって適度な圧迫で巻き上げます。氷のうは口の部分をうまく使ってずれにくくしましょう。最後にもう一度空気を抜くと密着します。

動画3「アイスバッグを巻いてみよう」

https://youtu.be/a4v1hHtlKqc

 

梱包用ラップで巻く時もアンカーを作っておくと巻きやすくなります。バンテージと走行は同じです。

動画4「梱包用ラップで巻いてみよう」

https://youtu.be/KTDqWeG4Sko

 

肩に巻く時も基本的には麦穂帯の要領です。腕の周りがキツくなると、手の方への血流が悪くなるので気をつけましょう。

動画5「肩の周りに巻いてみよう」

https://youtu.be/QH_pakMab98

 

肩や腕のケガの場合には、吊ってあげると楽になります。まずは三角巾を使って基本の腕のつりを覚えましょう。

動画6「三角巾で腕を吊ってみよう」

https://youtu.be/HvrkU8UPBhE

 

三角巾を巻くときには本結びという巻き方を使います。正確に覚えておきましょう。

動画7「本結びを覚えておこう」

https://youtu.be/2-3KqfVikgI

 

肩を吊るのはバンテージでもできます。

動画8「バンテージで腕を吊ってみよう」

https://youtu.be/fGbBsNn0fn8

 

どうでしたか?応急手当はアスレティックトレーナーの重要な仕事のひとつです。どんなケガが起こったのかできる限り正確に評価した上で、適切な応急手当をすることで、ケガの治りを少しでも早くできたらいいですね。エレガントにできるよう練習しておきましょう!

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