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アスレティックトレーナーを取り囲む情勢の変化

2023年2月6日付朝日新聞の朝刊に、部活顧問の先生方が抱える問題が記事になっていました。部活指導によって教師としての根幹を養ってくれたという見方もあれば、心身ともに疲弊し退職を考えるまでに至ったケースも紹介されています。部活指導が業務の中に組み込まれることで、教師の働き方に与える大きな影響は長らく問題視されているところです。

昨年末には「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」がスポーツ庁及び文化庁から提示されました。これは2018年に策定されたガイドラインを全面改訂したものです。適切な指導法、活動時間や休日のあり方に加えて、部活動の地域連携、地域スポーツクラブへの移行について多く述べられています。

今後部活動のスタイルが変化するに従い、指導する側も、顧問の先生からより専門性をもつ指導者への移行が進むことになるでしょう。専門性の高い顧問の先生は兼業という形で地域スポーツクラブの指導にも関わることになるかもしれません。ガイドラインの中でも、地域スポーツクラブ活動において「都道府県及び市区町村は、生徒にとってふさわしい地域スポーツ環境を整備するため、各地域において、専門性や資質・能力を有する指導者を確保する 」とあります。加えて「指導者は、スポーツに精通したスポーツドクターや有資格のトレーナー等と緊密に連携するなど、生徒を安全・健康管理等の面で支える」という一文もあります。

有資格のトレーナー等」という表現が日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)とはまだ定義付けられてはいませんが、部活のあり方が変化する中で、アスレティックトレーナー(AT)が役に立てる場所がますます増えるなら、若い世代のアスリートにとっても利点となるでしょう!

ATも、教育カリキュラムの改訂などで専門性のあり方が見直される時期に来ています。スポーツ指導者寄りのその方向性をみると、スポーツ現場においてメディカルサポートの役割を存分に果たしたいトレーナーは、医療系国家資格を組み合わせることが必須ともいうべき状況になるように感じます。

取り巻く情勢の変化を機敏に察知して、必要とする力を身につけ、自ら職域を広げる取り組みがATにはまだまだ必要です。今後の展開にも注目していきたいと思います!

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